新世紀エヴァンゲリオンの第一話は蝉の鳴き声から始まる。
愛知県に生まれ育ったおいには懐かしい蝉の鳴き声だった。
「ミーンミンミンミンミンミー」
アブラゼミの鳴き声。昔は、愛知県の多くに聞こえたこの声も、今では少数派となってしまった。
「シャァシャァシャァシャア」というクマゼミの鳴き声に変わってしまったのだ。
シャァと聞いて思い出すのは赤いと3倍速くなるあの方だが、その話は今回のエントリーとは関係がありません。
その、アブラゼミの声。
懐かしいと思うのは、おいらが子供の頃クマゼミは希少種で、捕まえるとちょっとうれしかったのだけど、温暖化のせいなのか、気象変動の影響でクマゼミの北限は上昇し、愛知県の多くはアブラゼミを追いやりクマゼミが制圧することになっていった様だ。
関東へ転勤してきて最初の夏。
あの懐かしい声が聞かれるようになった。
「ミーンミンミンミンミンミー」
映画やドラマやアニメで、夏というとアブラゼミの声を使うのが定番だが、正直、東京を舞台にしているからBGとして利用できる訳で、西日本を舞台とした作品には使えない。そもそも、おいら達の子供はアブラゼミの声を知らないかもしれないから、東京発の蝉の声のBGがなんなのか分からないのかもしれない。
蝉の声
蝉の声すらも時代とともに変化し、時には忘れ去られてゆく物なのかと、少々感傷的になったりしているのであります。